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中学校の新しい教科書

今年の4月から、中学校の教科書が改訂され新しい教科書になりました。

 

私が英語講師の仕事を始めてから、これまでにも何度か教科書の改訂があり、今回は4回目くらいかな…

定かではありませんが、定期テスト対策のために使っている教科書ワークも、これまでに3回くらい買い替えていると思います。

 

これまでは、新しい改訂された教科書になっても、各学年でやる文法に変わりはなく、文章の内容が変わっていたくらいでした。

 

でも変わるたびに、

 

より会話が重視されている

 

海外で実際に会話の中で使われる表現が、前の教科書より増えてるかな

 

そんな印象を感じていました。

 

 

 

それが、今回はあまりの大幅な内容の変更に、とても驚きました!!

 

しかもこれまではなかった、各学年で学ぶ文法も大幅に変わっていました。

 

 

今までは2年生で学んでいた文法が、1年生の教科書に載っている

 

3年生で学んでいた文法が、2年生の教科書に載っている

 

3年生の教科書には、これまで高校に行ってから学んでいた文法が載っている

 

 

そして、

 

どうしてこの順番(学ぶ文法)にしたんだろう?

 

1年生の教科書の一番始めのLesson1で、こんなにいろんな文法が混ざっているけど、みんなわかるの?理解できるのかな?

 

中学の先生は、これをどうやって授業の中で教えるんだろう?

 

Lesson1でこんなにいろんな文法があって、一つ一つ授業の中で教えるのかな?そんな時間あるのかな?

 

私の中で次々と疑問が浮かびました。

 

そして学ぶ文法が増えたということは、覚える単語も文法の仕組みも覚えることが大幅に増えたということ!

ちょっと調べてみたところ、覚える単語数はこれまでの中学3年間で覚える単語数の倍くらいに増えているようでした!

 

去年から、小学校5,6年生で英語が必修科目になりました。

 

それまでのように英語に慣れる、英語に触れて楽しむものではなく、英語が他の教科と同じような扱いになりテストもあります。

 

 

だから、

 

小学校で文法を含め、しっかり英語を勉強してくる

 

 

今回の中学校の教科書改訂には、そういう意図も含まれているのかもしれませんが…

 

 

今年中1の子達は、小学校では1年間しか必修科目として英語を勉強していません

 

去年はコロナウイルスの感染拡大で一斉休校もあり、時間をかけてしっかり学ぶ時間がとれていない、理解が深まっていない可能性があります

 

今年3月の公立高校の受験では、それを踏まえて中3で学ぶ文法の一部が受験から除外されました

(だから学校でも、その部分はサラッとやって終わったそうです)

 

今年中2の子達は、本来やるはずだった文法が中1の教科書に移行しています

 

今年中3の子達は、本来やるはずだった文法が中2の教科書に移行しています

 

その部分はどうするの?どうやってカバーするんだろう?

 

 

そして、小学校でやる 2年間の英語の授業にどれだけ責任がいくんだろう!?

 

中学校は英語の専門の先生が教えるけど、小学校は担任の先生とALTの先生が教えたとしても、必修科目になったら担任の先生の負担が大きくなると思われます。

 

でも、この中1の教科書では小学校で「この文法はできてる前提」とされている感じがする…

 

 

なんだかどこを目指しているのか、

 

小学校、中学校の先生達の間で混乱は起きないんだろうか…

 

 

 

 

 

これまでの教科書でも、生徒さん達は文法が入り混じるとわからなくなったり、そもそも一つ一つの文法が理解できていなかったりということがありました。

 

また、テストではそれが点数として表れます。

 

がんばっても、テストとしての英語ができなくて点数を見てやる気がなくなったりすることもあります。

 

それがあって、英語が苦手だと感じることもあります。

 

 

でも、そういう子たちが本当に英語ができないのかというと、それはまた違ってきます。

 

英会話でやる文章は、けっこう読めるし訳せる

 

発音がきれい

 

リスニング能力が高い

 

その子によっては、話そうとするスピーキング能力が高い子もいます

 

 

日本人は会話する力が足りないと昔から言われています。

 

私自身も、留学を経験してそれもわかります。

 

 

でも会話することって、難しい単語や文法を知っているからできるわけではありません。

 

これまでの中学校3年間の教科書で学んでいた単語と文法で十分に日常会話はできます。

 

むしろ自分の言いたいことをいかに自分の知っている単語や文章で言い換えていけるか

 

同じ意味のことを伝えるために、自分の知っている範囲の言葉で言い換えていく発想の転換が大事になります。

 

 

日本語で言いたい言葉の英単語がわからないから伝えられない…ではなくて、似たような意味の言葉で伝えることはできないか

 

自分の知っている英単語に置き換えられないか、そういう風に考えていく力が大切になっていきます。

 

 

新しい中学校の教科書を見て、いろいろ感じることはありますが、中学生の子達に英語がただ難しいもの、できないもの、苦手な教科になって欲しくないなと思います。

 

 

英語は本来、自分の気持ちや思いを伝えるコミュニケーションのツールです!

 

 

英語は楽しいもの♪

 

理解できる楽しさ、自分の言いたいことが伝わる喜び

 

それを感じながら学んでもらいたいなと思います。

 

 

私は、学校の授業に行き詰っている中学生の子達をサポートしていきます。

 

英語って楽しいんだよ!

 

レッスンでは、それを伝えていきたいなと思います☆